半島一利 『幕末史』

e0028123_214308.jpg前回の朝まで生テレビでは、北朝鮮のミサイル、核保有の問題から日本の安全保障のあり方までがテーマとなって語られた。 特に、田原総一朗をしてタブーを破ったと言わせた、前自衛隊航空幕僚長の田母神俊雄さんの「国防の本音」に近い発言は生々しく聞くことができ、非常に興味深かった。 力を持っていて使わない事と、力を持っていない事は違う。 使わないのならば持たない、とはならない現実は存在している。

討論ではもっと分かり易い具体例がいくつも示された。
太平洋戦争前の覇権国家の動向が、日本の参戦を煽っていたこと。 列強の植民地政策の厳しさ。 昭和天皇の戦争回避の思いと東條英機、等など・・ 僕らの歴史の授業の頃は、まだ近世・現代史は客観視できない時代だったようで、学年末の時間切れを理由に1940年代のいくつかの年号と事象を覚えさせられたにすぎなかったが、テレビ討論の内容は、その空白を少し埋めてくれたような気がした。

半島一利の「幕末史」は、さらに江戸末期から明治維新にまで時間をさかのぼって、現代日本の政治思想のルーツを探っているように思えて面白い。 鎖国とは何だったのか? ペリー来航の国際事情とは? モノ事には必ず理由がある。 しかし歴史は過去のことなので、著者によって見解には相違が生じる。 この半藤一利さんの歴史観は分かり易くて面白い。 「昭和史」という著書も読んでみたい。 

手塚治虫が「陽だまりの樹」という自らの先祖を題材に描いた幕末モノの傑作があったことを思い出した。
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by Hhisamoto | 2009-05-03 21:05 | ■えせ文化人(本、映画・・)
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