『食の職』 小さなお店ベルクの発想 迫川尚子

e0028123_2058383.jpg新宿「ベルク」の店長、井野朋也に続いて副店長の迫川尚子が描く「ベルク」の世界観がこの本。 また、本の中で語られている創意工夫と仲間意識で作り上げた継続と努力の店が、新宿駅東口へ行けば見ることができ、実感できることが最高に面白い。

私は店に何度か訪れているが、本に描かれているように、店員はホットドックはマスタードもつけずにそのまま食べてくれと、素材を味わえと言わんばかりにプレーンな食べ方を勧めてくる。 また、先日オーダーした「大麦と牛肉の野菜スープ」は変わった味で、あのスパイスは必ずしもみんなに好まれる風味ではないと思えたが、飲み終えた後の感触が実にいい。 自然本来の味と本物の材料を味わう人、個性的な味を求める人を惹きつけるものを持っている気がした。

また、この本では、身近にいる天才!と称して、コーヒー職人、ソーセージ職人、パン職人 との個性豊かな人物との対談も載せている。 各人がそれぞれの道で自分の舌と味に妥協を許してこなかった姿が垣間見れる。

そして「お店は表現だ!」という章では、著者の「味」に対する思い入れの強さが表れている。 いま、食に大きな興味を抱いている私には大きな愉しみと勇気を与えてくれる本だった。
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by Hhisamoto | 2010-10-06 20:54 | ■えせ文化人(本、映画・・)
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