柳瀬の空から

その昔、(男だった頃の)美川憲一が唄っていた
「あァ~柳瀬の、よるに泣いている~♪」
柳瀬ブルースなんてのがあったナー。 (しみじみと)

出張先、名鉄岐阜駅からタクシーに乗り込む。
こう言ってはなんだが、運転手はハンドルより盆栽が似合いそうなじっちゃんだ。
タクシー乗り場からスタートするやいなや、サイドブレーキを解除し忘れていてエンスト。
走っていても速度とギヤが合っていないので、ガタガタ、ゴーゴーと音を発している。

化石みたいで珍しいじっちゃんだな、と思って話しかけてみる。
「柳瀬っていうのはどの辺のことなの?」
すると、思いのほか雄弁に語りだした。

「あそこに高島屋がみえるだろう。 あの界隈が柳瀬だ!
昔はえらいにぎわってた街だったけど、今はだみだ。」

すっかりさびれてしまったという。
ネオンきらめく柳瀬の街を歩けば、肩がふれあわずに歩くことはできないほどの人の波で、夜だけでなく昼間も活気に満ちあふれていたという。 露天商が道の脇をかためるので、商店街ともめごとが絶えないほどに商売も息づかいが荒かったというが、じっちゃんの話しによると、国体が岐阜で開かれることになったあたりから、警察のいじめが厳しくなったそうだ。

岐阜はもともと、名古屋と肩を並べる人口30万の堂々たる都市だった。 それが、名古屋は人口200万の都市になり、岐阜が40万都市に成り下がったのは、市政がなんもせんかったからだ、というじっちゃんの数字を使った解説には、十分な説得力があった。
(ホントかどうか知らんが)

ギヤがうまく入らずに、ゴトゴトとせわしない操作を繰り返しているが、
おそらくこのじっちゃんも、昔は華やいだ柳瀬の夜をいい顔で流していたんだろう。
弁が立ち、憎めないこの手の人柄には男も女も寄ってきたはずだ。

頑張れじっちゃん!
オレもそのうち、昔を語るじっちゃんみたいな男になるョ。
だけど、つり銭まちがえるなよ。 (わざとか?)

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e0028123_21223573.jpg駅弁は、「列車がゆれていてこそおいしい」。
駅で列車が止まったりしたら、食べるのを中断して発車を待つ人さえいる。 と書いていたのは、東海林さだおさんだ。 

歌手の森山良子さんは、新幹線では必ず「深川弁当」を食べるそうだ。

私はあいにく特筆するような「駅弁」にまだ出会っていない。 いつかきっと・・
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by Hhisamoto | 2006-06-06 20:46 | ■B級グルメ
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