映画「フリーダ」の人間臭さ

「フリーダ」というラテン系の映画らしきものに、出張先のホテルの有料TVで観入ってしまった。  メキシコの天才女流画家、フリーダ・カーロの47年の波乱に満ちた生涯を映画化したのだそうだ。 学生時代の乗合バスの事故により、一生を重い後遺症と共にいきたこと。 愛情に満ち溢れながらも波乱に満ちた、壁画家のディエゴ・リベラとの結婚生活。 それらの一つひとつに人間らしさを感じずにいられなかった。 

e0028123_054011.jpg美しいバストが印象に残るサルマ・ハエックという女優は、なんと本作の主演兼プロデューサーを務め、この作品の完成に8年を費やしたそうだ。 すべてに本物を求め、メキシコシティに撮影スタジオを置き、時代背景を再現するために、スタッフ一同はクランクインから1週間、メキシコシティの80マイル東を旅をして、コロニアル式やルネッサンス式のネオクラシックの建物を探し当て、ロケ地としたそうだ。

また、多くのピラミッドが並ぶ遺跡での撮影にこだわり、ハエックはメキシコ大統領に掛け合い、フリーダへの敬意から映画を製作すること、遺跡での撮影がどうしても必要であることを力説し、大統領からピラミッドへの立ち入り許可を得たという。 すべてのシーンや表現が美しく、そしてリアルであることが納得できる。

金粉を撒き散らしながら死の淵に向かうシーンも、生と死の境目をマンガで表すシーンも、すべて詩的で、鮮やかに私の記憶に刻み込まれた。 私は、こんな生々しい生き物としての人間が描かれたドラマが好きだ。 人間としてのアイデンティティ、性、政治との関係など、なんとも人間臭くて、深く引き込まれた。 

こんなすごい映画を観てしまったら、ムキムキ ドンパチのハリウッド映画なんぞは、水曜ロードショー以外では観る気がしばらく起こらないだろう。 
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by Hhisamoto | 2005-08-05 01:15 | ■えせ文化人(本、映画・・)
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