らせん状に進化する味覚の世界

e0028123_2316371.jpg今日、キッチンスタジオ・ペイズリーで教わったレシピは、さといもカレー。 さといもを5~7mmにスライスして、たっぷりの油で表面がキツネ色になるまで炒める。 これをカレーペーストとからめるのだが、さといもの香ばしい美味しさと合間って、なかなかいい!

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いとこのパティシエに、「昔に食べたあのアイスクリームは美味しかったよな」とか、「あのころのチーズケーキは抜群に美味しかった」などと、思い出を語る未練がましいおじさん口調で話しかけた時の彼の返事が忘れられない。 「たべものの味や人間の味覚というものは、らせん状に進化している。 だから、その時のレシピが残っていて、それを忠実に再現したとしても、僕らはそれを今、同じように最高においしいと感じるかというと、それは違う。」と言う。

その時、最高の味であったとしたら、それを再現するためには、その時と同じ労苦を施さなければならない。 つまり、いま美味しいと感じる味を研究して、試行錯誤を繰り返さなければ同じ感動は味わえない、というのだ。 また、らせん状にという意味は、例えば「甘さひかえめ」が今のトレンドだとしても、またいつか「甘みたっぷり」が再びトレンドになるかもしれない。 ただし、同じ甘みたっぷりでも、以前の甘みとは違った要素が必ず加わっていて、同じことに思えても微妙に進化していることを「らせん状に」という言葉で表現していた。

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最近、気に入っている読み物の一つに、購読している日経新聞の付録「THE NIKKEI MAGAZINE」 という大きめな冊子がある。 その中に毎月、食材を扱ったコーナーがあるが、前回は八ヶ岳の原村の野菜畑を紹介していて、今回は 「赤峰勝人 世界一シンプルな田畑 - 大地を食らう」 と称して、大分県臼杵市の山あい農家が紹介されている。

この方は、最初から無農薬の信仰者であったわけではなく、思うような野菜ができないことに悩んでいたときに、畑に生えた雑草のスギナが枯れた場所にだけ立派なニンジンができていることに目をとめた。 そして、スギナが作物作りに欠かせないカルシウムを供給していることを発見する。 このことをきっかけに、土に必要なミネラル分などは雑草が供給し、虫や菌が媒介して循環する作物の摂理を掴むに至った。 この赤峰さんの農場では、毎年同じ畑に同じ作物を作らない「輪作」を守り、作物に必要なミネラルが畑の土に貯まるのを待っているそうだ。

誌面で紹介されているコマツナ、カブ、サトイモ、ニンジン、ダイコン、タマネギ、ミズナ、ナタマメ、ナスなど、どれを見ても付けたような色がなく、どんな味がするのか食してみたくなる。 この農場の野菜は、農協を通さず、全国の約300世帯へ宅配便で送られているという。

来年は、長野方面で土あそびができるところを探したい。
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by Hhisamoto | 2006-11-22 23:15 | ■B級グルメ
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