川上 弘美 『蛇を踏む』

e0028123_212224.jpg川上弘美さんといえば『真鶴』という話題の最新著書がある。 本の装丁も威容かつ立派で近寄りがたい。 神保町・東京堂書店で手にしてみたが、その純和風のいでたちには、斜め読みなどが許される気配もなく、やはり私にはまだ数年早い、と買わずに帰った。

先ごろ私が読んだ川上弘美さんの本といえば、氏が1996年に芥川賞を受賞した『蛇を踏む』という本だ。 こちらはすでに文庫本となって神保町の古本屋さんでも入手できる気安さがあった。 それでも内容は、奇妙な日常的幻想の世界があり、夢と現実の境目を探しながら読んでみたり、あきらめて文字をそのまま取り込むように読んでみたりと、ずいぶんと首をかしげた。

マンガでいえば、つげ義春の『ねじ式』や、水木 しげるの『墓場鬼太郎』 なども理屈を解するものではないが、妙に印象に残る。 その手の感覚で読めばいいのかなぁ、などと開き直ってみたり、この手の文学の高尚さにあまりなじんでいない私を悩ませてくれる。 最新刊の『真鶴』も、どうやらその延長にあるらしい。 「川上弘美が辿り着いた1つの境地である・・」などの書評を読んでしまうと、ますます臆してしまったのだ。
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by Hhisamoto | 2007-01-28 20:11 | ■えせ文化人(本、映画・・)
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