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両国の味わい 『ちゃんこの霧島』

両国国技館で開かれている大相撲五月場所14日目を家族で見に行った。
といっても、升席で相撲を観戦したわけではない。
思いつきで両国に足を運んでも、ちょっとした観戦気分を即席で味わう方法を見つけた。

e0028123_2043334.jpgJR総武線「両国」駅は、相撲の町を支える玄関の役目を十分に担っている。

西口出口をめざすと、コンコースを使って日本相撲甚句会が唄を披露しているのに出くわす。 私の友人が、相撲部屋の後援会で聞いた相撲甚句に感動したと、切々と話してくれたことを思い出す。

改札前には、過去の優勝額が2枚大きく飾られている。 関脇の長谷川勝敏、三重ノ海五郎のものだ。 昔はもっと多くの優勝額が掲げられていたという。 

駅を出ると、旧駅舎コンコースを利用した「ビヤステーション両国」がある。 JR東日本により運営されていて、ビヤホールの規模としては日本一だという。 

国技館のノボリを目印に歩けば、すぐに人だかりにもまれることになるが、国技館正面入り口の右横に、力士および関係者の通用口(南門)があるので、ひとまずそこを確認してから昼飯のちゃんこ屋をさがす。

前相撲は朝の9:00から始まっているが、十両の土俵入りは午後2:30頃から、幕内力士の土俵入りは午後3:30頃からなので、まずは昼ごはんを食べに『ちゃんこの霧島』へ入る。 ここの味が「ベスト of ちゃんこ」とは思わないが、国技館に最も近く、雰囲気がさめないのがいい。 店内に大型テレビが据え付けてあり、大相撲の中継を映し出してくれる。

かつての大関「霧島」がオーナーで、1・2階がカウンター席、3・4階が座敷、8階は展望のよい個室となっているそうだ。 エレベーターの配置など、決して便利のいいビルとは思えないが国技館に近いという「地の利」がある。 きっと、いろいろな人間関係があって今は親方の元霧島がオーナー権を持つに至ったのだろう。

e0028123_2165626.jpg家族5人で4階に席を得て、ちゃんこは味噌味を選んだ。 具の充実感は十分だ。 野菜は、ごぼう、ねぎ、チンゲン菜、しいたけ、白菜、もやし、肉は、とりのムネ肉、とりつくねはその場で投入してくれる、厚みのある魚(ブリかな)、その他にも、えび、はまぐり、くずきり、油揚げ、とうふ などが入っている。

多少味が濃いが、最初のスープも十分においしい。 具のおいしさを味わった後は、だしがとれたスープでうどんや雑炊を味わった。 ちゃんこは2人前で約6,000円。 うどんの玉を2人前と雑炊用のごはん1人前を追加すると、全部で8,000円ほどになった。 つづく・・・
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by Hhisamoto | 2006-05-20 23:50 | ■B級グルメ

両国の味わい 『モンゴル力士たち』

「ちゃんこの霧島」の4階の窓から見下ろすと、国技館の正面横にクルマが止まり、ファンが立ち並ぶ中を力士が通用口へ向かっているらしい賑わいが見てとれた。

すでに午後の3時を回っている。 力士たちが土俵入りに間に合うように国技館入りすることを考えると、ここでくつろぎすぎたことを認識して、我々家族も国技館の正面横に向かった。 その数分後から、3人のモンゴル力士たちをまじかで見ることができ、子供たちは声をかけては手をふってもらい喜んでいた。

e0028123_0141848.jpg旭天鵬
堂々たる体躯は大物になる予想を十分にさせてくれる。 毎度通っているというとなりのおっさんに言わせると、「あんなに仕立てのいい物を着てくるのは他にいない!」 生意気だと言わんばかりだった。

すでに負け越しが決まっているためか、機嫌の悪そうな表情をしていた。 残念ながら今日の旭天鵬も、琴奨菊に寄り切られて負け。 5勝9敗となってしまった。


e0028123_0115628.jpg旭鷲山
いっしょに話しながら歩いて行く人相の悪い人だれかな? と思いきや、かってのモンゴル相撲の大横綱であり、新大関白鵬のお父さんだと、となりにいた相撲好きのおっさんが解説してくれた。

この日、白鵬は大関千代大海を余裕をもってはたきこんで勝ったが、旭鷲山は冷めた相撲で負けてしまった。 かつて、「技のデパート・モンゴル支店」と言われた頃の面影はない。 この人は、相撲より世話役としての活動が忙しいのだろうか。


e0028123_0144022.jpg安馬
4歳の末娘が「おすもうさん、バイバイ!」と声をかけると、気さくな笑顔で「バイバイ」と手を振ってくれた。

この人の父もモンゴル相撲の猛者だそうで、「お客さんを喜ばせる激しい相撲をとりたい」との言葉通り、正面からぶつかる気持ちのいい相撲を見せてくれる人気力士だ。

幕内最軽量の小兵でありながら元気な相撲を見せてくれるこの安馬は、今日豪風を寄り切って快勝した。 娘にやさしくしてくれた力士は勝つ!

力士を乗せたクルマを国技館内の駐車場まで入れてしまうことなく、ほんの数十メートルだが、ファンが立ち並ぶ沿道を、歩いて館内に向かわせてくれるので、こういった楽しい時間がすごせる。 「ファンを集めてサイン会」などの企画めいたものより、よっぽど気がきいていると思う。 相撲協会もなかなかやる。

しかし、モンゴル人はみんな時間にあくせくしない、のんびりした性格なのだろうか?
土俵入りの時間に間に合うのか心配になった。
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by Hhisamoto | 2006-05-20 23:27 | ■おやじスポーツ

サウスポーの謎 【前編】

7歳になる私の2番目の娘は「左利き」だ。 同じように生まれ、同じような環境で、同じように育った3人の娘の中で、一人だけ左利きだ。

e0028123_17243553.jpgだまっていると箸を左手で使いはじめるので、最初のころは右手を使うように促すと、意識してもどかしげに右に持ち替えたりしていた。 しかし、子供どうしで夢中になって遊んでいる時、やにわにボールをつかんで投げるのは必ず「左手」だ。 教えてもいないのに、ころがってきたサッカーボールをけり出したのも「左足」だった。

なぜ、教える前から「右利き」「左利き」があるのか?
生まれてきた時点では、白紙ではないのか?


嫁さんの母いわく、「左利きは生活していく上で、利点が何もなく、不自由なだけ。」 歯列矯正と同じく、親の努めとして直してあげるべき、とかなり強く意見された。 これは、「持って生まれた個性であるなら、無理に直す必要はないのではないか」、と安直だった私を考え込ませた。

私は右利きだが、左利きの立場を想像するに、たしかにプラスになる点は見当たらない。 実利的な面だけでなく、格好がいいものでもない。 タバコを吸う人になら、メリット・デメリットを突きつけて「さぁどうする!」と言えるが、右・左の問題はそんな程度の話しではなく、案外と深いことに気づかされた。

左利きに限らずだが、「社会的に不利な状況」というものはあると思う。
人間社会には、「差別」というものがつきまとうが、「いわれのない差別」と言われてきたものもある。 大げさかもしれないが、左利きであることによって、右利き社会の人間より、常に数%づつの労力を要することになるのであれば、利点のない少数派にまわることを避けるべきなのである。
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by Hhisamoto | 2006-05-10 16:50 | My room

サウスポーの謎 【後編】

「左」利きについて調べると、実にいろいろな説にまみれている。
興味深い統計もある。
時代、人種、文明を問わず、左利きの人口はおおむね一割だという。

e0028123_16501175.jpg話題の本「ダ・ヴィンチ・コード」にも書かれているが、歴史的な観点からすると、フランスとイタリアでは、「右」は正義や機敏さを表したのに対して、教会と敵対するものの象徴を「左」と称し、魔女狩りの名残りを思わせる不吉なものを表したそうだ。 インドでも、右手は食事をするために使い、左手は尻を拭く時に使う「不浄」な側とされることはよく聞く話しだ。 いずれも宗教観から来ているようで、タロットカードでも神様は右手に剣を持ち、悪魔は左手に剣を持っているそうだ。
もう少し医学的な見解として、左脳・右脳と結びつける考え方がある。
左脳は主に言語や論理を扱い、右脳は空間の把握や音楽を扱うとされていることから、人間が成長し、社会生活をしていくにつれて、どうしても論理的な思考が必要となるので、左脳重視の身体が形成される。 したがって、右利きがしかるべき多数派とされる考え方だ。 しかし、この「左利き=右脳型=感性の人」、「右利き=左脳型=論理の人」という方程式までいくと信憑性に乏しいらしい。 また、遺伝説などもあるが、一卵性双生児でも一人は右利き、もう一人が左利きになる子供がいることからも否定されている。 

要するに、科学的にはいまだ解明されていない『謎』なのだ!
人間は、生まれてきた時点で白紙ではないことになる。

そうなると、がぜん強いのは、『江原啓之』先生のスピリチュアルな解釈だろう。
「左利きなのは、前世から引き継いだものなのだ。 左を使うには、それだけの理由が前世にあるのだ・・」ということになる。 (江原さんが言っていたのではありません。)

***
しばらくの間、うちの嫁さんは娘に対して右を使うように促していたそうだが、左を使っている時に比べ、子供がストレスを感じていることに、ふと気づいたそうだ。 それ以降、あまり無理強いをせずにいたら、結局、箸を使うのは右、それ以外は左を使う小学1年生となった。
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by Hhisamoto | 2006-05-10 16:40 | My room

高橋尚子のこころ

5月7日、江川卓の「スポーツうるぐす」で、高橋尚子の姿を追うドキュメントが流れた。
そのインタビューの中で、2種類の円グラフを用いたクイズが高橋に出された。

e0028123_23182097.jpgひとつは、高橋尚子やアテネ五輪女子マラソンの金メダリスト野口みずき、渋井陽子、有力若手選手たちの名前が、ほとんど差のない割合で並んでいたと記憶している。

インタビュアーから高橋へのクイズは、「これは何のアンケート結果だか分かりますか?」というものだった。 分からずに答えを求めた高橋が、隠された解答欄をはずすと、『北京オリンピックで金メダルがとれると思う選手は?』、という設問だったことが分かった。 高橋は、わずかな差だが一位にいる自分にとまどった。

2番目の円グラフは、その約半分の割合が高橋のものだった。 登場する面々は同様なマラソンランナーたちだが、高橋が圧倒的に割合を占めている。 何の設問か、高橋にはまったく思い当たらなかった。 解答欄をはがして見えた設問は、『北京オリンピックで金メダルを取って欲しい選手は?』 というものだった。 

これを見た高橋は「こういうのは胸に響く」といって涙をぽろぽろとこぼした。 そして、支えてくれる人がいるから、しっかりとしたトレーニングをしなければならない気持ちになると言った。 

街頭でアンケートに答える人々の映像は、「高橋選手からは勇気を与えてもらった。 もうひと花咲かせてほしい。」といった内容がほとんどだった。 別の映像では、イベントマラソンのゴール前を何度も何度も往復して、参加者と肩を並べてゴールするシーンを演出する彼女の姿が流れた。 「みんなで走る喜びを分かち合いたい。 楽しさを伝えたい。」 との思いからだという。 

彼女が金メダルをとって国民栄誉賞候補になった時、「20代の独身の女性にとっては、かえって重荷になるのではないか」 との気遣いも少なくなかったのを覚えている。 また、金メダルを一回取っただけでの受賞は、ふし穴の目をもつ当時の総理大臣・森喜朗の気まぐれだ、という声さえある。 国民栄誉賞なんてどうでもいいことだけれど、いまの彼女は最も国民栄誉賞が似合う女性だと私は思う。
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by Hhisamoto | 2006-05-08 23:09 | ■おやじスポーツ

素材の味を生かす料理

e0028123_22571062.jpg東海林さだおさんは漫画家だが、食に関するエッセイ「丸かじり」シリーズを、私の知るだけでも20冊以上書いている。

この人の着眼点が奇抜で、どうにも面白い。
たとえば、「スティックを食べよう」と題した一編がある。
まずここで語られるのは、「皿の上の食べ物はすべて寝ている」という氏の『格言』から始まる。
言われてみれば確かにその通りで、皿の上の食べ物はたいてい寝ている。
立たせて盛り付けられているサンマの塩焼きはありえないし、ステーキも、エビの天ぷらも寝かしつけられている。 ライスやスパゲティは集団で寝かしつけられている、と言うのだ。

ところが、一つだけ寝かしつけないで、起こして盛り付ける料理が ”野菜スティック” だそうだ。 野菜スティックだけは、コップみたいなものに差し込まれて、全員が立っている。 確かにセロリもニンジンもキュウリも、みんな立っている。

そのうちのニンジン一本が長く突き出ていたりするのは、トランプ手品の時、手品師がその札を取らせようと、扇形の札の一枚を突き出すのと同じように見えてくる。 誘われるようにその一本を引き抜いてポリポリかじると、思いがけず、生の野菜そのものの味に触れ、ふと、ふる里の田舎を思い出したりすると言う。

さらに、野菜サラダだと、レタスと玉ネギとキュウリが一緒に口の中に入る食べ方だが、野菜スティックは、ニンジン一本を食べ終わるまでは、違う野菜が絶対に口の中に入ってこない。 それぞれの元来の味を純粋に味わうことになり、「ヘェー、こういう味だったんだ」とあらためて感動するのだそうだ。

あれを、料理と呼ばないプライドの高い方もいるだろうが、そんな理屈はこの際、関係ない。
「素材の味を大切にした料理がモットー・・」などの売り言葉を口にする料理人は多いと思うが、そうだとすれば、こんなに素直に生野菜を素のままで、食べる気にさせることができるだろうか? ひょっとすると、究極の盛り付けかもしれない、と思ってしまう。

この本、その他にも、スタバでオットセイ化(「アウ、アウ・・」)したおじさんを描いた、「おじさん”スタバデビュー”す」など、思わず紹介したくなる話しがテンコ盛りだ。
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by Hhisamoto | 2006-05-06 23:41 | ■B級グルメ

愛と藍

e0028123_22453751.jpgドイツ・ブレーメンで行われている卓球の世界選手権団体戦。 女子団体戦は福原人気のためか、連日テレビで観戦することができ、「すごい」につきるシーンをたくさん見せてもらった。

世界ランキング17位の福原愛は、ランキングで格上選手を打ち負かしていたが、そのすさまじい集中力と勝ちにいく気迫には「すごい」ものを感じた。 おそらく、3mの間合いで戦うスポーツだけに、格闘技並みの気迫を要するのだろう。

あらためて卓球というものを見ると、あのスピードと緊張感のあるラリーの応酬は見ごたえ十分。 私のようなおじさん世代の思い浮かべる『短パン姿で体育館の片隅にいるマイナースポーツ』のイメージはすでにない。 きっとテレビ関係者は、スター選手のおとずれと共にゴールデンタイムでも行けると、満を持していたに違いない。

また、福原以外にも日本には「すごい」選手がたくさんいることを知った。
例えば、福岡春菜という「王子サーブ」の使い手がいるが、彼女のサーブはこの国際試合レベルの相手に対して、ノータッチエースを生みだす。

23年ぶりの決勝進出を狙い、香港にエース対決を挑んだ福原だったが、惜しくも破れ、日本は3大会連続の銅メダルとなった。


e0028123_2238422.jpgフロリダ州で行われている米女子ゴルフツアーのギン・クラブズアンドリゾーツ・オープン。 前日まで2位と迫り、優勝を期待されて最終日に望んだ宮里藍が、激し戦いを見せた。

初めて経験する米ツアーでの最終日最終組で、宮里は朝から勝ちに行く姿勢でプレーに望んだそうだ。 1番で首位スタートの韓国の金にバーディーを先取され、4打差とされた2番。 ピン位置は右奥、風は左から右と、宮里の持ち球では攻略が厳しい状況だったが、果敢にピンを狙いにいった。 

しかし、その一打が右バンカーにつかまり、難しいバンカーショットはグリーンを大きく越えて植え込みまで打ち込み、強引に打った3打目もグリーンに届かず。 結局4オン2パットのトリプルボギーで勝負がついた。 それでも、宮里はまだあきらめず、12、13番で連続バーディーを奪って、通算8アンダーまで伸ばし、首位と2打差まで詰め寄ったそうだ。

なんとしても追いつきたい宮里の力んだ15番のティーショットは左のフェアウエーバンカーへ、2打目もグリーン左のバンカーにつかまった。 グリーン上でも3パット。 終わってみれば76で5位タイだった。

ショックを受けた彼女は、スコアを提出した直後から涙があふれ、クラブハウスに戻ってからも涙が止まらなかったそうで、いつものインタビューにも姿を現すことはなかった。 気心のしれたカリーウェブから「今のアナタの精神状態では話すのは無理」と慰められたという。 かろうじて伝えられたコメントは、マネージャーを通じた「悔しいです」のひと言だったそうだ。 
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by Hhisamoto | 2006-05-01 22:12 | ■おやじスポーツ