「田鶴のことは、お前にまかせる」 兄の朔之助が新蔵に言い放つ。 新蔵の陰で悲痛な泣き声を上げる妹の田鶴・・・。
新蔵は奉公人だが、朔之助・田鶴兄妹と同じ屋敷で生れ、三人の子供は兄弟同様に育った。 幼い頃から気性の激しい田鶴は、兄の言うことを聞かずに川遊びの中洲に取り残され、命の危ういところを新蔵に助け出されるなど、周囲の者をはらはらさせる存在だった。 田鶴は新蔵を慕いながら大人になっていく。 新蔵も少しずつ大人の分別が加わってくると、自然に自分の身分を認識するようになる。 朔之助・田鶴兄妹に対しても歯がゆくなるほど態度も物言いも慎み深くなる。 気持ちは昔のままだったが、新蔵は二人と自分との間に越え難い身分の差があることを次第にわきまえ、その垣根を越えることはなくなる。 新蔵は田鶴への想い焦がれを意中に秘め、二人を支えながら生きていく。 そんな田鶴が嫁いだ士分の男を、兄の朔之助が斬らねばならぬ事態となる。 田鶴を想う新蔵は、追手となる朔之助の供を願い出る・・・。 「蝉しぐれ」など、藤沢周平作品をこよなく愛する社長から譲り受けた本 『海坂藩大全』 上下巻。 この「小川のほとり」も、海坂藩という架空の城下町で繰り広げられた話しにまとめたあげた短編の一つ。 誰しも抱くような心の奥の琴線に触れてくる。 描かれる生き様や癒される人間模様は、長編であるよりむしろ「短編」を集めた方が胸に響くと思えてしまう。 これも藤沢周平ならではの筆力だろうか。 #
by Hhisamoto
| 2010-11-10 21:31
| ■えせ文化人(本、映画・・)
フクイカレーの新商品「マトンとポークのカレー」はパンと合わせても美味しい。
旨味を引き出すため、オレンジジュースやチリソースが隠し味として使われているという「マトンとポークのカレー」は、少し辛口にまとめられていて、今とても好評な一品とのこと。 チキンベースの落ち着いた味の「フクイカレー2010」が好きだが、刺激的な辛さが味わえるこの「マトンとポークのカレー」もいい。 東京国立の手作りソーセージ「ノイ・フランク」の『アグー豚ウインナー』、『バイスヴェルスト』が手に入ったので、ゆでたウインナーに「フクイのラー油」をたっぷりとつけて喰らいついた。 辛みを抑えた食べるラー油として旨い! 「フクイのカレー」とは愛知県豊橋のカレーシェフ・福井英史氏が作る至極のカレー。 現在、電話(0532-61-4269)による通販でしか入手することができません。 (紹介されているサイト) 写真は『分とく山』の総料理長・野崎洋光さん(右)とフクイカレーの福井英史 氏(左) フクイのカレー2010 450g入り 880円 マトンとポークのカレー 400g入り 894円 ハヤシソース 400g入り 758円 カレーうどん 300g入り 536円 フクイのラー油 100g入り 536円 おまかせ (お電話にて直接お問い合わせ下さい) #
by Hhisamoto
| 2010-11-03 21:42
| ●『フクイのカレー』
街になじむ!
飲食店が栄えるには、「店が街にとけ込んでいる」 という要素が、重要なポイントなんだと思う。 北の玄関口、上野駅前にあるカレー専門店 『クラウンエース』。 上野駅から常磐線で茨城県の石岡まで出張するため、上野駅周辺のカレー店をインターネットで調べると、やたらとこの店の名前が挙がってきた。 店は20席ほどの円形カウンターとなっていて、券売機で食券を買って座れば、まもなくカレーライスが盛られて出てくる。 驚くのはその値段の安いことで、多くのカレーは400円ほど。 私の注文したカツカレーは高めで500円だ。 昼どきのためか、常に満席に近い状態で、10分程度で食べ終わった客が無表情に席を立ち、循環していく。 ハムカツを思わせる薄いカツは、油のにおいが強すぎて、私にはめずらしく三分の一ほど残してしまったが、この店の人気メニューであることは間違いない。 この土地、この街に馴染んだ店、クラウンエース。 私は馴染めなかったが、上野の駅前に馴染んだこの店が正しくて、私がついていけなかった気がした。 #
by Hhisamoto
| 2010-11-02 23:27
| ■B級グルメ
今年の6月に開店したというカレーのアキンボは錦糸町、替育会病院のすぐ近くにある。
昼どきを外して2時ごろに行ったせいか、客がいなかったのでカウンター席の真ん中を陣取り、マスターと話しをしながらカレーを食べることができた。 10坪ほどの店は一人でまかなうにはちょっと広すぎると若きマスターは言う。 愛らしい女の子のイラスト入りの看板、南方系をイメージさせる店内装飾はセンスの良さが十分に表されている。 http://akimbo-curry.com/ ランチセットにしてくれたチキンカレーは、皿をお湯で温めてから、スパイスで味付けされたゴハンにカレーを丁寧に盛り付けてくれた。 まず、このスパイスと塩で味付けされたゴハンそのものに絶妙な旨さがある! そしてバランスのいい香りと味のチキンカレーが文句なく美味しい! 荻窪「すぱいす」のカレーの味が好みだと言うマスターだが、このカレーの味は十分に肩を並べる美味しさだと思う。 さらに驚きは、自家製の濃厚プリン! こんな濃厚でセンスのいい味をもつプリンは初めて食べた。 このプリンを目当てに来店するお客さまもいる、というのがうなずける。 #
by Hhisamoto
| 2010-11-01 22:24
| ■B級グルメ
学生の頃、初めてピータンというモノを食べて、その不思議な旨さにびっくりし、これはタマゴを土状のものに包んで醗酵させたものだ、と聞いてまたびっくりした覚えがある。 その店が渋谷・道玄坂の老舗『麗郷』だった。
妖しい風俗店が居並ぶ渋谷・道玄坂の抜け道にあった『麗郷』。 渋谷生まれの私には、良くも悪くも想い出が多い街だ。 『麗郷』はいつも混んでいたので、店に入った際には隣の客と肩をぶつけるようにして、せわしなく食べて飲んでいた記憶が残っている。 当時にして珍しかった「大根餅」や「豚のミミ」などを紹興酒と共に食べた。 その麗しい(?)思い出の店『麗郷』の姉妹店が、代々木から渋谷NHK方面に抜ける通りに、富ヶ谷店としてオープンしていたとは知らなかった。。 これもまた、参宮橋のオザキボクシングジムからの帰り道に、代々木公園ヘルスケア鍼灸院の飯田氏と共に訪れた。 『麗郷』定番の豚耳、腸詰めから、水餃子、焼そば、チャーハンといったオーソドックスな注文をして男2人で食らいついたが、道玄坂店の味をしっかり踏襲していてとても旨かった。 2人で飲んで食べて6千円ほど。 この味でこの値段であれば、どこで店を開いても十分にお客が着くのだろう。 9時半に入店した時にはほぼ満席だった。 #
by Hhisamoto
| 2010-10-18 10:28
| ■B級グルメ
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プロフィール
住み家: 東京都国分寺市
生まれ: 1959年 しし座 大切にしている言葉: 「吾、唯足るを知る」 探しているモノ: おいしいカレーライス 求めているモノ: ホンモノ、魂のある言葉 以前の記事
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