同タイトルの3巻目ともなると、読者の期待の高まりとその反発も大きいようで、村上春樹に対してといえども、そのできばえについて賛否両論があるようだ。(読者はきびしい!)
たしかに三人称表現が突如表われたりするところは戸惑う。 個々の登場人物ごとの章単位で話しを進める構成に無理が出てきたようにも感じてしまい、村上春樹は最初から3巻以降を想定していたのだろうか? それとも売れたから書き足したのだろうか? と考えてしまう。 徘徊する魂は精神性を超えたスピリチュアルな話しだし、タマルや牛河の生きざまなどはピカレスクロマンになっている。 さらに、聖母マリアのごとく、交わらずして受胎する・・。 しかし、現実的かどうかなんてもちろん問題じゃなく、感情移入できて面白いかどうかがまず小説として重要なのだろう。 3巻目もベストセラー街道まっしぐらで、いまさらだけどやっぱりこの話しには惹きつけられる。 圧倒的に面白かった! #
by Hhisamoto
| 2010-04-27 23:03
| ■えせ文化人(本、映画・・)
桜に代わってハナミズキの街路樹がきれいに咲くこの季節がいい。
ハナミズキに象徴される春と夏の間のこの季節が好きだし、突然ぶり返してきた寒さもおさまり、この週末は天気もよくなりホッとした。 また、ハナミズキは、日本がワシントンシティに桜を送ったお礼に受けた樹であることを妻から聞き、桜に劣らない返礼をするとは「ワシントンシティも、なかなかやるなぁ~」と勝手な思いをめぐらせた。 (少し古いけれど)そんな春にふさわしい、あたたかく優しい映画 『幸せのレシピ』 を観た。 英語名は(No Reservations)。 2007年のスコット・ヒックス監督のアメリカ映画。 2001年のドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイク作品だそうだ。 マンハッタンの高級レストランで女シェフ「ケイト」を演じるのはキャサリン・ゼタ・ジョーンズ。 年齢を重ねてますます魅力が膨らむような女性だ。 たとえアメリカであっても高級レストランのマスターシェフに女性はめったにないだろうと思われるが、その厳しいレストランの厨房の世界は妥協なくきっちりと描いている。 目が回るほど忙しい厨房で、考えられないような緻密でデリケートな味を皿の上に表現していく仕事。 部下への指示・差配も的確で予断の入る隙間を許さない。 もし女性シェフが存在するとしたら、たしかにこのようなレベルの高さが必要なのだろうな、と思ってします。 レストランの厨房モノ(そんなジャンルはないだろうけど)は、個々の人間性が著しく表れるのでとても好きだ。 #
by Hhisamoto
| 2010-04-24 23:44
| ■えせ文化人(本、映画・・)
石垣島のラー油がひそかな人気を博しているらしい。 餃子用のラー油ではなく、どんな料理にも合う調味料として使えるらしく、私の身近では、それを食したことのあるオザキボクシングジムの木谷マネージャーが絶賛していた。
フクイのカレーでも、スパイスの研究から生まれた「フクイのラー油」を商品化するということで、私のもとに届いた。 フクイ氏からは「あったかいゴハンにたっぷりのせて召し上がって下さい!」と言ってもらったので、もちろんゴハンでもおいしく食べさせてもらったが、この際なので、いろいろなものに手当たりしだいに組み合わせてみた。 その中で意外とイケたのが刺身! ホタテの刺身などは、ホタテ本来の甘みをより引き出してくれるような気がした。 「フクイのカレー」とは 愛知県豊橋のカレーシェフ・福井英史氏が作る至極のカレー。 現在、電話(0532-61-4269)による通販でしか入手することができません。 ポークカレー辛口 400g (2食分) ¥758 ハヤシソース 400g (2食分) ¥758 チキンカレー(大辛) 400g (2食分) ¥819 フクイのカレー2010 450g (2食分) ¥880 おまかせ (お電話にて直接お問い合わせ下さい) #
by Hhisamoto
| 2010-03-06 21:28
| ●『フクイのカレー』
1年半ぶりのオーストラリア出張は、1月16日から23日までとなり、ちょうどテニスのオーストラリアンオープンの最中にあたった。
オーストラリアは、英国文化7、アメリカ文化3の比率の国。 テレビのスポーツ番組では、連日クリケットの試合が流されていて、試合内容がまったく理解できない。 オーストラリアンオープンテニスには、英国のウィリアム王子がをロイヤルボックスのような特等席で観戦しに来ていた。 今大会、スイスのロジャー・フェデラーは、だれが見ても優勝すると思えるほど圧倒的な強さを見せていた。 また、ジャスティン・エナンの復帰参戦も話題になっていた。 今回の出張は、サプライヤーとの商談のためだが、仕事の日程を前倒しに終わらせてしまい、オーストラリアンオープンのテニス観戦を楽しむ密かな野望を持っていた。 結論から言うと、前倒しどころか仕事が押してしまい観戦は夢となった。 それでも、わずかな時間を使って、レンタカーをとばしてシティにあるメルボルンパークのセンターコート、ロッド・レーバー・アリーナの前まで行って雰囲気だけ味わってきた。 先週までは、40度を超える猛暑でだったそうだが、私の行った日から極端に気象が変化。 20度を下回るという状態で、オマエはラッキーだ、とみんなから言われたが、その時点で2つ目の野望「日焼けして帰国」が夢と消えた。 海岸近くで見つけたアジア系の小さなレストラン。 ひとり出張の寂しさと空腹を満たしてくれた。 ゴハンとおかずを自由に選べるのはチャイナ・スタイルだが、味付けは日本のしょうゆを使っていたり、野菜炒めには味噌をほどこすなどの工夫がされている。 さらにカレーが日本でも十分通用する美味しいビーフカレーだったことには驚き。 思わずインド料理研究家の香取先生に報告したくなった。 #
by Hhisamoto
| 2010-01-30 22:05
| ■おやじスポーツ
12月3日の深夜のドキュメンタリー番組を録画で見て驚いた。 木村隼人という日本ではなじみのない名前のボクサーが、中学卒業と同時にタイに渡り、プロボクサーとして韓国などを主戦場に闘っている様子を収めた話しだった。
日本のプロテスト受験資格は17歳であるため、15歳以上でプロの資格を得られるタイに渡り、15歳でプロデビュー。 4戦4勝3KOでタイ国内フライ級4位にランクされた。 その後、韓国に渡り、韓国チャンピオンクラスと戦いながら、韓国スーパーフライ級ランキング3位、さらには18歳5か月で日本人初の韓国国内王者となったという。 現在WBOという団体があり、木村はそのWBO世界ランキング6位に位置する。 2009年12月までの戦績は16戦15勝10KO1敗、KO率は62パーセントだという。 テレビでしゃべる木村の声はトーンが高く、女性的で線が細い印象を与えるが、海外で戦えるようなたくましい日本人選手が少ない中で、ボクシングにおける活動はグローバルであり、孤高としている。 テニスやゴルフの試合がそうであるように、舞台がある場所であれば世界中どこへでも行って戦い、結果を競って賞金を得る。 これがプロフェッショナルだと思える。 そんなたくましい選手が現代の日本の若手に存在していたことが驚きだった。 木村選手のような感覚をもって世界を転戦している人間にとっては、「アウェー」などというひ弱な言葉は持ち合わせていないのだろう。 そして、ボクシングスタイルがいい。 リーチがあり足を使えるので、アウトボクシングに見えるが、ここ一番となると、しびれるような至近距離で思い切った打ち合いをするボクサーファイターだ。 クリンチなどのインサイドワークはまったく見せずに、頭を付け合うようにしてボクシングをする。 大言壮語もなければ、威圧するようなパフォーマンスもない。 ただ、リングに上れば、切れ味のいいスピードボクシングで相手を圧倒する。 地道に本物のボクシングをしている存在。 プロボクシングはこうでなければいけない! #
by Hhisamoto
| 2009-12-15 21:20
| ■おやじスポーツ
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プロフィール
住み家: 東京都国分寺市
生まれ: 1959年 しし座 大切にしている言葉: 「吾、唯足るを知る」 探しているモノ: おいしいカレーライス 求めているモノ: ホンモノ、魂のある言葉 以前の記事
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